プロとしての技を極めていきたい。

INTERVIEW01

 

開発支援 CAD設計情報部・CAD技術グループ HIDEKI.M

機械工学科卒[2008年入社]

いい意味での「変人」が多い会社。

「三菱のクルマを設計している会社だし、規模も大きいから、生真面目で堅い社員ばかりなんだろうな」
入社前の私はそんな風に想像していました。でも入社して会社に馴染んでいくにつれ、だんだん判ってきました。この会社には「変人」が多い(笑)。もちろんいい意味での変人です。
学生時代に、九州地方のドリフトチャンピオンになった人。学生時代からオリジナルのレーシングカーを設計・製作し、学生フォーミュラ大会で賞を取っていた人などなど…。MAEには、すごい人がたくさんいるんですよ。
クルマ以外の趣味をとことん探求している人も多いですね。すごく釣りが得意で、週末になると「今から九州に釣りに行ってくる」とか「来週はあれが釣りたいから四国に行ってくる」とか、「漁師かよ!」とツッコミたくなるような人もいます(笑)。とにかく個性的な方が多くておもしろいんですよね。もちろん仕事の時はビシッとしているんですが、仲良くなっていろんな話をすると、その人の本質的な面が見えてくるんですよね。「やっぱこの会社、おもしろい人が多いわ」と、入社前のイメージは見事に裏切られました(笑)。

20時間掛かっていた仕事を、1時間に。

私が所属する「CAD設計情報部」は「開発支援」と呼ばれる部門。直接的に車種の開発を行うのではなく、設計に欠かせないツールであるCADの活用技術の研究や効率化等を行い、デジタル技術で設計技術の進歩をサポートする部署です。エクセルを使った効率化ツール等も開発しています。
部品を設計する際には、その部品にはどれくらいの負荷が掛かるのか等、複雑な計算式を解いて、必要強度等を導き出さなくてはいけません。そうした計算をその都度手計算で行っていると、時間も掛かるしミスも起こりやすくなります。そんな時に活躍するのが自動計算ツールです。最初にいくつかの条件を入力するだけで、後は複雑な計算を自動でやってくれて、答えをポンと出してくれる。人為的な計算間違いもしないですし、便利ですよね。そうしたツールを開発するのも私たちの仕事のひとつです。
今は計算についての例でしたが、CADでも同じように作業を効率化するさまざまなツールを開発しています。例えばタイヤチェーンのような形状をCADで一からモデリングしようとすると、それなりに時間も手間も掛かります。さらにそれをタイヤに巻くとなると、もっと大変です。そこで自動化ツールの出番です。タイヤの形・サイズと、チェーンひとつの形・サイズを入力するだけで、自動的にチェーンの形状をモデリングしてくれ、さらにタイヤに「ガチャガチャッ」と自動で巻いてくれる。このツールがあれば、今まで20時間掛かっていた作業を1時間程度で終わらせることができるわけです。圧倒的に便利ですよね。
こうしたツールをどんどん作成し、設計者の作業負担を軽減していくのが私たちの役割です。また、CADのインストラクターとして、水島や京都の拠点を回って操作方法の指導等を行うこともしばしばあります。

作業の効率化は、品質向上にも直結している。

入社して3年目くらいの頃、突然、電気自動車「i-MiEV」の開発ヘルプに抜擢されたことがありました。さまざまな事情で、バッテリー周りのレイアウトを早急に仕上げる必要があり、CADを使いこなして、考えながら同時に図面を描かないと間に合わない状況でした。そこで、最も高度なノウハウを持ち、さまざまな機能をフル活用してスピーディーに図面を描けるCADのプロフェッショナルにお願いしたいと、私のチームに白羽の矢が立ったわけです。
その時は、特別プロジェクトチームのような感じで、特別に空間を区切って部屋を与えてもらい、そこで作業をしていたんですが、これがすごく楽しくて(笑)。当時はまだ20代前半の立場ながら、「この場合、こうした方がいいんじゃないですか?」などと、40~50代の大ベテランの先輩に対して、生意気にも対等に意見を言い、「それいいじゃん! 天才やな!」と、採用してもらったことも…。みんなで力を合わせて、なんとか完成させることができました。
「おかげでなんとか間に合った。助かった、ありがとう!」
突貫の仕事でしたが、そんなふうにとても喜んでもらえたし、私としてもすごく良い経験をさせていただけた、印象深い仕事でした。
この時もそうでしたが、設計者の方々から「いや~、むちゃくちゃ便利になった!」「これのおかげで残業せずにすんだ!」などと喜んでもらえると、やっぱりすごく嬉しいですし、やりがいを感じますね。以前「空いた時間で、別の角度から検討を加えていたら、あることに気づくことができ、不具合を未然に防ぐことができた」と言ってもらったこともありますが、この時も嬉しかったですね。作業が速くなると、短縮できた時間を使ってより深く設計を検討することができるので、設計品質の向上、ひいては三菱のクルマの性能アップに繋がります。
「おい、アイツに聞けば何でも教えてくれるぞ」「ビックリするようなツールを作ってくれるぞ」
そんな風にみんなから頼っていただけるよう、私自身もプロとしての技を、さらに極めていきたいと考えています。

ある日のスケジュール ONE DAY SCHEDULE

  • 09:00 出勤(フレックスタイム利用)

    メールチェックと
    スケジュールチェック。
    今日やることの優先順位を確認。

  • 09:10 開発業務

    エクセルを使った
    自動計算プログラムを開発。

  • 10:00 情報収集

    いろんな部署のいろんな方の
    席を回って、
    CADなどに関する
    困りごとや疑問点などをヒアリング。

  • 11:30 サイト管理

    社内向けのWEBとして開設されている
    CADポータルページの情報を更新。
    作成した各種ツールの最新作を
    アップロード。

  • 12:30 昼食

    最近リニューアルされた社員食堂で
    日替わりランチを。
    美味しくリーズナブルで
    大人気の社食です。

  • 13:30 昼礼

    チーム全体の今週の予定や、
    現在の課題等の情報を共有。

  • 14:00 開発業務

    CADでの設計を支援する
    さまざまなツールを開発。

  • 15:00 ヘルプ対応

    CADでの特殊なモデリングについて、
    ある設計者から教えてほしいとの要望。
    その方の席に行って、
    モデリング方法をレクチャー。

  • 16:00 開発業務

    CADのツール開発の続き。

  • 18:30 退社

※2019年3月時点のインタビュー記事です。